人気ブログランキング |

AREKORE

bonjinan.exblog.jp
ブログトップ

中国の人件費

今日の日経新聞が、中国に進出している日系企業を対象に工場で働く従業員1人当りの社会保障費を含む総合的な人件費を調査し報告している。それによると、「12年で6734ドル(約68万3500円)で、09年の4107ドルから64%上昇。アジアの新興国の中では突出した伸びで最高水準になった」という。これまでの中国経済をみると、労働分配率が低く、かつ低下していたことを考えると正常な動きだ。またGDPに占める個人消費が極めて低かったことを考えれば内需拡大に向けてのきっかけになるのかも知れない。低賃金だけを頼りに進出した企業にとっては、より人件費の安いベトナム、ミャンマーへ生産拠点を移すしかないのだが、消費市場への参入を目指していた企業にとってはこれからが勝負なのかも知れない。もっとも固定資産投資が大きく景気を支えていたことを考えるとその動向によっては消費拡大も帳消しになるかも知れない。先々のことは分からないが、元高の流れと併せ輸出指導の経済成長に何か変化が起こってきそうだ。

参考追加2013.11.27
日本における民間会社の従業員、パート従業員が得た平均給与は408万円(2012年度)。
参考:2013.9.3ブログ(毎月勤労統計)

追加:2014.1.9日経
ジェトロが各国へ進出している日経企業に調査した結果として、東南アジアでの賃金上昇圧力が強まっているという。製造業の社会保障費などを含む年間実負担額:マレーシア8000ドル弱(2014年度の賃金上昇率4.6%)、タイ約7000(5.0%)、インドネシア約4000(17.0%)、ベトナム約3000(10.8%)、カンボジア2000弱(7.7%)、ミャンマー約1000(12.3%)、中国8000弱(8.6%)

2014.7.3 事業再編時の補償金
「中国で労働争議が再び日経企業の難題になってきた。賃上げなど待遇改善を求めるストライキに加え、工場移転など事業再編に伴って従業員が企業側に補償金を要求する事例が相次いでいる・・・事業再編時に補償金を要求する根拠は、中国の労働契約法だ。同法では企業の都合で労働契約を解除する場合、勤続1年につき1カ月分の賃金相当額を支払うという規定がある」(7/3日経) 最近、中国の人件費アップにより撤退など頻繁に話題になる。輸出を原則に地元企業が建屋、従業員など準備する優遇策(来料加工)などが魅力で進出した企業が多かったようだ。最初の契約がどうであったのか、明確にしておかないと予想もしない補償料を要求されることになる。ある中国人弁護士によると、最近の中国はあらゆる分野に高学歴者が増え、かつての常識では通じないことが多いという。日本人が思う以上に、契約社会、法治国家になっていることに注意すべきだという(但し政治に左右されることは変っていないが・・・)。

2014.12.02 最低賃金制度
中国にも日本と同じく最低賃金制度があり、省レベルの人民政府から毎年の基準が発表される。2014年7月時点では、例えば、上海では月額最低1820元、深圳1808元、天津1680元、北京1560元などとなっている。問題は全人代が決定した5ヵ年計画(~2015年)で最低賃金は平均賃金の40%とすると決められていること。来年は最終年度であり計画通りに実施されると、北京での場合、平均賃金約5800元(約11.5万円)×0.4=2320元と、現在比48%跳ね上がることになる。これだけ急に上げられるかどうかは分からないが賃金が上がる方向であることには変わりない。

2015.2.3 深圳市の最低賃金
中国で最も賃金水準の高い広東省深圳市が3月1日付けとして発表した最低賃金は2030元(約3万8000円)。14年は1808元だったから前年比12.3%の引き上げ、09年は1000元だったから6年で2倍増となったことになる。景気減速の中でも高い賃金上昇の示すところは人手不足であり、地方から沿岸部への出稼ぎ、工場労働を嫌う若者が増えているのかも知れない。(日経)

2015.2.23 シチズン、中国工場で1000人一斉解雇
シチズンは同社グループの中国子会社(広東省広東市)で2月上旬、解雇前日突然、工場の精算と従業員の解雇を通告したようだ。一般的には20人以上の従業員を解雇する場合、1ヶ月前までに通知する義務があった。工場清算の場合には通知の義務はないとされるが、それにしても・・・とは誰もが思うところだ。最大の理由は賃金の上昇、5年前に比べて最低賃金が概ね2倍に跳ね上がったことによるとされる。広州市では5月から22%増の1895元(約3万6000円)に上昇する予定にあったという。(日経Web版)
by bonjinan | 2013-05-14 20:57 | 政治・経済