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為替レートの決定要因

2月1日のニューヨーク外為市場でドル/円相場が93円に迫る円安になっている。為替レートの決定要因はどう考えたら良いのだろうか。長期的には「購買力平価説」が多くの人に支持されているが、短期的、中期的にみたときの定説は定まっていない。そうは言いながらも日々話題になる為替レート。代表的説を整理をしてみた。  理解するためのアプローチを大別するとお金の流れ(フロー)に着目したフローアプローチと金融資産(ストック)に注目したストックアプローチがある。先ずフローアプローチから。  フローアプローチは貿易取引など実際の取引で生じるお金の流れから考えられた説なので分かり易く古くから使われている。研究者によると古典派理論とも呼ばれているようだ。代表的説としては、短期的には「経常収支アプローチ(≒弾力性アプローチ)」、「心理説」、長期的には「購買力平価説」が使われる。次に近代派理論と呼ばれるストックアプローチについて。マネンタリーアプローチとアセットアプローチに分けられるが、ここでは最近よく聞くアセットアプローチ、別名ポートフォリオアプローチについて考えてみる。貿易取引よりも資本取引の方がはるかに大きくなっている現状を踏まえて、資産(アセット)の運用面から適正レートを考えるアプローチで、簡単に言えば内外の収益率が均衡するレートに落ち着くと考える説。ただし予想収益率をどうみるかはかなり難しい。もし今回の急激な円安が本説に適合しているのだとすれば日本で資産を運用する方が収益率が高いとみて、これとバランスするレートとして理解される。日本の株高とも符合するので何となく分かったような気にはなる。しかし世界の株式市場をみると東京市場に限らず欧米市場でも欧州の債務不安が後退し株高傾向にあり上昇率が僅差になってきていること、日本の株高もいわゆるアベノミクスを根拠とした成長期待、願望からくるものでこの先のことは分からない。 ただ無理やりアセットアプローチで考えずとも経常収支アプローチからも、貿易収支の赤字化、経常収支の悪化からも十分理解はできる。今はアベノミクスの三本の矢、金融緩和、財政出動、新成長戦略、特に新成長戦略の評価が概ね定まってきたところが落ち着くところと言うのが素直そうだ。どのアプローチで考えるにせよ自国の状況だけでレートが動くわけではなく相対的関係で動くものであり、結果を論ずることはできても予想するのは難しい。最近、ドイツ・メルケル首相が日本は円安を恣意的に誘導していると非難している。心情的にはユーロの効果を享受しているドイツに言われたくないのだが実質実効為替レートでみると円高でも円安にも振れていないのに動かそうとしているのだとの論拠による。
by bonjinan | 2013-02-02 17:49 | 政治・経済