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TPP参加の影響

茂木経産相はフジTV番組で「TPP参加の影響を政府が統一的に試算し公表する考え」と述べた。
TPP参加、不参加による影響については、これまで三つの政府系試算があった。
①内閣府試算 参加した場合、実質GDPで約2.7兆円の増(0.54%の増)
②農水省資産 参加した場合、実質GDPで約7.9兆円の減 
③経産省資産 参加しない場合、実質GDPで約10.5兆円の損失(1.5%減)
これほど試算値がばらつく原因は、損失額だけを積み重ねた試算もあれば、効果額を算定するとしても民間企業の努力目標、願望値をどの程度見込むのか、また関税を撤廃した場合の影響を試算するGTAPモデルを使ったとしても、国産品と輸入品との代替の程度をどうみるかによって変ってしまうからなどによる。簡単に言ってしまえばさじ加減ひとつでどうにでもなってしまうからだ。政府として統一数字を出すことは大いに結構だが、その前提を明確にしなければ、結果ありきの試算ではないかとの疑念がまた再燃し混乱のもとになる。更には、現状では試算しにくい、また反対派が主張する
影響、例えば水田が荒廃すれば洪水が頻発し新たな災害対策費用が発生するとか、或いは金融制度、社会制度等に絡むISD条項に対しては定性的見解にならざるをえないとしても一定の見解を示す必要があるだろう。参加するにしても参加しないにしてもメリット、デメリットを明確に想定しておき対処しなければならないことは確かだ。ただわが国では参加是非の真っ最中なのだが、他国内ではどんな議論がされているのか、参加国間の交渉がどの程度進んでいるのか、もう交渉の余地はなく合意するしかないに近い話なのかどうかも報道されていない。むしろそんな段階にあるのではないか。はっきりして貰いたいところだ。
参考:2012.11.11関連ブログ記事

追加(2013.3.8)
東京新聞記事「TPP交渉参加をめぐり、先に交渉を始めた米国など九か国が遅れて交渉参加したカナダとメキシコに交渉権を著しく制限した条件を課した事実に関し、民主党政権時代に日本政府が把握しながら公表しなかったことが新たに分かった。」

追加(2013.3.15)
政府がTPP交渉参加に先立ち経済効果を発表する。
輸出などの増加で、実質GDPで+3.2兆円(+0.66%) 
安価な農産品の流入などで、農林水産の生産額は-3.0兆円となるが他の経済効果で増としている。
経済効果の内訳は、消費増+3.0兆円(0.61%)、投資+0.5兆円(0.09%)、輸出+2.6兆円(0.55%)一方、安価な輸入品増で-2.9兆円(0.6%)としている。(日経Web版)
☆大騒ぎしてこんな程度の効果しかないのかという意見もあれば、いや10兆円以上あるという意見もある。

追加:2015.12.22
政府が取りまとめたTPP発効に伴う経済効果を再試算したとして発表した。そによると投資ルールの共通化など関税以外の成果を盛り込むとGDPを実質で14兆円弱(3%弱)押し上げる。一方、農産物への影響は関税がなくなるは81%で撤廃までの期間も最長で20年程度としたため、1000億円台の減少に留まるとしている。(日経) 試算値は前提条件で大きく変ってしまう。試算は効果を最大限見積もり、マイナスの影響を最小に止めた結果と思われる。円安になっても世界的な景気減速、さらには売れる商品がないなどで輸出が伸びないように本当のことは分からない。現状では効果ゼロとみるのが正しく、むしろTPPとは関係なく、経済のグローバル化進展の中でどう国力を高めていくかという観点から問題点を詰め具体的に対策していくことが必要だろう。

2016.2.5 TPP協定に署名
TPPに参加する12か国は4日、ニュージーランドのオークランドで協定に署名した。ただ発効までには参加各国での承認手続きが残る。特に日米、特に米国では新大統領の意向次第ではもたつく可能性もあり17年以降になるかも知れない。(日経)
by bonjinan | 2013-01-13 20:37 | 政治・経済