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縄文人の絆

慶応日吉公開講座で先日、同大文学部・安藤先生の『東北の縄文文化から学ぶこと』と題した講義を拝聴した。昔、学校では、縄文土器、採取生活、竪穴式住居程度の知識しか習わなかったような気がするが、そんな単純なものではなかったようだ。縄文時代と一口に言ってもBC14000年頃~BC500年頃に渡る極めて長い期間で、その約半分に当る早期、前期では現在の平均気温比-4℃強から+2℃へ上昇する時期であったが、その後は-2℃~+1℃の範囲で寒冷化、温暖化を繰り返した。特に注目すべきは、寒冷期に大規模集落や共同作業場、集会場跡ととみられる長方形大型竪穴住居が建造されており、皆が強力して生きていたこと、またこの時期に現代にもつながる漆の技術が開発されるなど、寒冷化という苦難の時代に創造力が発揮されたとことが分かるという。まさに現代にも通じる含蓄のあるお話であった。ところで先生は講義の最初と最後に、昨年の3.11以降、考古学が何の役に立つのだと深く考えるようになったと仰りお話された。考古学は土地の歴史を知ること。土地の歴史を知ることは土地への愛着を持つことにつながり、それがきっかけとなり語り合うことができれば、コミュニケーションが活発化し、それが時に大きな力を発揮する”絆”となると考えるようになったと仰る。震災後の東北地方の人たち、被災した人たちに心を寄せる多くの日本人をみると、人と人をつなぐ絆は縄文時代から脈々と繋がっていたのだと思いたくなった。
参考:三内丸山遺跡公式ホームページ
参考ブログ:2009.10.8”縄文時代の気温、海岸線”
by bonjinan | 2012-10-12 09:03 | 文化・歴史