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アメリカン・デモクラシー

渡辺靖『アメリカン・デモクラシーの逆説』岩波新書(2010.10)を読んでみた。
政治、経済ほか、あらゆる分野で世界に影響し続ける超大国・アメリカとはどんな国なのか。
著者の永年に渡る滞米経験、米国研究を通じてのアメリカの姿であり興味深い。
何点か拾い上げてみた。
自由をめぐる相克:「中央政府に従順な日本ではなかなか想像しにくいケースだが、建国以来のの歴史を振り返るとき、社会の大きな運動律として、この「自由」をめぐる解釈のせめぎ合い-とりわけ、連邦政府を「自由への脅威」と見なすか、それとも「自由への手段」と見なすかという問い-があることに気づく」ただ「連邦政府への懐疑と"Country First"が併存するもののセルフ・ガバナンスを信奉する点において、両考え方はつながっている」。言わずもがな、民主党と共和党の関係もしかり。強烈な自意識:「国内の論理や力学の延長線上に国外を想像してしまうことは、大なり小なりどの国にも見られることであり、やむをえない面もあるが、国内と国外の境界線が揺らぐグローバル化の時代にあっては、多様な価値観に基づく世界を築いていく上での障害にもなり得る」。強大国であるだけに・・・。アメリカの魅力:著者は、「「自由な精神」に導かれたフェアなアメリカは私を魅了してやまない。それはまさに建国の理念を生き抜こうとするアメリカに思える」。またライス元国務長官の辞任の言葉「この国の最も偉大なことの一つは驚きが絶えない点にあります。自らを再生し続けている点です。あらゆる困難や予想を打ち負かし続けている点です」をあげている。先日、米大統領選で共和党の候補になるロムニー氏が「我々は日本ではない。我々は10年、あるいは1世紀の間、景気後退や経済的苦境に陥る国にはならない」と述べた。政治家から何ら反論もでない。正確には反論もできない。わが国の政治は、ねじれ国会を理由にして党利党略に明け暮れるているのだが通底する原理原則があるのだろうか、またその先が見えているのだろうか。
by bonjinan | 2012-08-08 09:34 | 読書