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経常収支の決定要因

わが国の1月分貿易収支は赤字であった。経常収支が黒字なうちは変動範囲内と考えたい。
ところでそもそも経常収支の決定要因はいかなるものなのだろうか。教科書を紐解いてみた。
以下、貿易収支を経常収支の支配的要因(すなわち所得収支ゼロ)として考える。
①弾力性アプローチ
一時的な赤黒はあっても長期的には為替レートの調整メカニズムで均衡するとするアプローチ。
②アブソープション・アプローチ
国内総生産Y、消費C、投資I、政府支出G、輸出X、輸入Mとするとすると Y=C+I+G+X-M 
変形してX-M=Y-(C+I+G) すなわち貿易収支は(≒経常収支とすれば)国内で消費し切れない財に
相当する。内外の景気の差に注目したアプローチ。
③貯蓄・投資バランスアプローチ
民間の貯蓄S、租税Tとすると、S=Y-T-C だから X-M=(S-I)+(T-G)となる。
すなわち経常収支は、民間貯蓄と投資 の差、および財政収支で決定されるというアプローチ。
貯蓄が減り財政赤字続けば経常収支は少なくなっていくことになる。
政府系収支を抜きにして単純化すれば、X-M=S-I すなわち、貯蓄-投資の差で考えられる。
現状の流れからすると経常収支は縮小方向に進んでいく方向にある。
②③とも為替レートに依拠せず考えるところに特徴がある。
中国の大幅な貿易黒字、経常黒字、貯蓄の増を考えれば体感的に理解できる。
参考:福田慎一、照山博司『マクロ経済学・入門』有斐閣(2011.4 4版)
参考:2013.2.2ブログ記事「為替レートの決定要因」

by bonjinan | 2012-02-25 21:05 | 政治・経済