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ユーロの仕組み

ギリシャの財政危機からユーロ安となっている。
ユーロの仕組みはどうなっているのか整理してみた。
<統一通貨ユーロの導入経緯>
●1993年 欧州連合条約(マーストリヒト条約)発効
ECからEU(欧州連合)へ。単一市場認識をベースに単一通貨の導入を決定。
但し英国とデンマークはEUに加盟したが適用除外規定(オプト・アウト)を認められユーロには参加しなかった。
●1999年 銀行間取引など非現金取引を対象にユーロ導入。
●2002年 ユーロ参加国内においてユーロ貨幣が流通。
我々が旅行でユーロを使うようになったのはつい最近のことだ。
<財政と金融>
●一般に経済政策と金融政策は一体的に管理運営されるがEUでは分離されている。
金融政策はECB:欧州中央銀行(フランクフルト)で一元管理・運営。各国機関の指示を受けない独立性が保証されている。目指すものは「物価の安定を維持すること」であった。問題点としては各国の経済状況が異なる中で金利等一律に決めること。
●財政については各国政府の裁量にゆだねられているが収斂基準は次の通り。
「財政赤字GDP比3%以下、債務残高GDP比60%以下」。但しこれも02年ドイツとフランスの財政赤字が3%を超すことが判明、また04年ギリシャの政権交代により財政赤字をごまかしていたことが判明するなど相互監視の難しさと限界を露呈している。現在、ギリシャの財政赤字は約13%、債務残高は約113%と基準を大幅に超過している。日本に比べると可愛いものだが・・・。
<ユーロの為替相場政策>
●第三国との為替制度に関する事項以外はECBにて管理。
域内の物価安定を主目的とし為替相場を意識した明示的あるいは黙示的な目標圏は禁止されている。
人為的操作は実体経済を歪めると考えられているからだが、現実にユーロ安が進み域内の物価高が
進んだ場合どうなるのか問題があるところ。日本の場合、何度も為替介入をしてきたが外貨準備高が
積みあがるだけで大きな為替差損を出していることを考えると余計なことはしない方が良いのかも知れない。
<ユーロのゆくえ>
●EUはフランス、ドイツを中核国として平和条約的に発足したものだった。
経済効果については西ヨーロッパ諸国と東ヨーロッパ諸国で異なる思惑ながら通貨統一によるメリットが大と認識されユーロ圏が拡大したわけだが、経済支援し続けなければならない、他国に経済干渉されたくないとの思いが強くなると脱退する国がでてきてしまうのかも知れない。話しを広げると経済の広域化、グローバル化のもたらすメリットは幻想なのか。EUに限らず世界が直面している問題にも共通する。南欧問題等域内で上手く解決して欲しいものだ。もっとも恐れるのはマイナスの側面だけが強調され経済の問題を離れナショナリズム問題に発展すること。問題解決がとても厄介になる。
参考:庄司克宏『欧州連合-統治の論理とゆくえ』岩波新書(07.10.19)
by bonjinan | 2011-10-07 21:08 | 政治・経済