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リテラシー

最近、リテラシーという単語が良く出てくる。
辞書によれば、「literacy:読み書きの能力、識字能力」とあり、その形容詞では「literal:字義どおりの」とある。想像力に欠けたといった意味合いを内包する軽蔑的な意味合いになっている。それがどんな背景で意味が変ってきたのか分からないが現代用語としてのリテラシーは「ある分野のことを理解し活用する能力」との意味で使われるようになってきている。この意味合いでのリテラシーなる単語が使われだしたのは、OECD(経済協力開発機構)が2000年から義務教育終了段階の生徒を対象に実施している学習到達度調査(PISA)の結果において、日本の生徒の得点と順位が回を追うごとに下がってきていると指摘されてからだ。PISAで評価されるのは、読解力、数学リテラシー、科学リテラシーの三分野だが、特に科学技術立国を標榜するわが国において科学リテラシーの得点と順位が低下するとは何たることかと言われだした。知識の詰め込み教育に偏重し、生徒に考えさせ参加させる教育をしていないからだと言われ、順位の高いフィンランドの教育法が注目されているのだが、3年間隔で実施されるPISAの09年成績では上海、香港、韓国、シンガポールなどが上位を占めるようになってきた。豊かな社会のゆとりある教育とのイメージだけでは片づけられなくなってきた。”複雑な社会を読み解き賢く生き抜く知恵”として理解した方が良さそうだ。以上、教育分野で話題となったリテラーについて書いたが、この単語の普及とともに情報リテラシー、金融リテラシー、・・・などリテラシーの前に名詞をつければ何でも通じるようになってきた。知識用語としてのリテラシーではなく、軽佻浮薄な現代社会を見直す切り口としたい。
参考①:奈良由美子他『生活知と科学知』日本放送出版協会(2009.3)
参考②:今年から大人についても国際成人力テスト(PIAAC)が行われる予定。
国際比較がでてくることになる。詳細、文科省関連HP、及び関連解説資料
by bonjinan | 2011-09-07 14:02 | 文化・歴史