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円高でも元気な会社

先週のNHK朝のニュース「おはよう日本」に日本電産の永守重信社長が出演された。日本電産といえば知る人ぞ知る買収や資本提携を通じて成長してきた小型モーターで世界一の企業。永守社長はこれまた強烈なカリスマ性のある社長としても知られる。永守社長曰く「円高は千載一遇のチャンス」だという。海外企業のM&Aにこれほど良い時期はないが事前検討、準備がなければどうにもならない話であり、上手く行っても統治能力がなければ無駄な投資になる。日本電産の有価証券報告書の事業リスクの項に「NIDECの継続的な成功は主に当社の創業者であり社長兼CEOの永守重信氏の能力と手腕に依存しております」とあるように社長のカリスマ性がグループの吸引力となっているのだろう。これは余談だが、吸収合併後の一番悪いパターンは組織表はあっても誰が実質的責任者なのか分からずお互いにまわりの様子をみているだけ、そのうちに環境の変化に対応できず合併の目的すら分からなくなっていくようなパターンだ。それなりきの歴史のある企業が合併する場合に起こる。事前に現場を良く点検せず、お互いの長所だけをピックアップしその相乗効果を期待するだけでマイナス面を想定せず合併したからだ。むしろマイナス効果が大きくなる場合もある。企業合併、吸収する場合は、有言実行、率先垂範のリーダーがいないことにはどうにもならない。
参考:日経新聞編著『永守イズムの挑戦』日本経済新聞社(2004.12)
by bonjinan | 2011-09-05 16:38 | 企業・起業