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プレゼンテーション

今週は、林寧彦『歴史を動かしたプレゼン』新潮新書(2010.05)です。
近年、プレゼンという言葉が、PCの普及、PowerPoint等プレゼンテーションソフトウエアの普及により、PRの代名詞とまでなってきました。現代に生きるビジネスマンにとって人の気持ちを動かす必須技術とまで思われるようになり各種テクニック本が出回ってもいる。しかし幾らプロジェクターで手の込んだ画面を写し出し弁舌さわやかに説明したとしても人の気持ちを動かすことはできない。不特定多数の相手に対してのプレゼンはショーみたいなものではそれでも良いが、商売に絡む重要場面ではむしろ逆効果にもなる。使いまわした画面でどこに行っても同じことを言っているんだろうなと思われてしまうからだ。むしろ下手な画面でもクライアントの立場に立って、提案を要領よくまとめて口下手でも情熱をこめて語った方が親近感をもって迎えられる。要は聞こうと思って聞いてくれるクライアントが納得しなければ無意味なのだ。胸につかえるものをとり除き、できれば目からうろこが落ちた感じになってもらうことが良いプレゼンなのだ。有能なクライアントは一を聞いただけでむしろ応用展開さえしてくれる。以上、筆者の経験談だが、著者も同じような観点に立ち歴史上の人物を採りあげプレゼンの名手だったと述べている。イタリア生まれの一介の船乗りコロンブスがカステリア王国イサベル女王に謁見でき大航海を国家プロジェクトと認めさせたのか、大黒屋光太夫がロシア皇帝エカテリーナ2世に謁見でき帰国することができたのか、豊臣秀吉が織田信長亡き後の後継者選びで三法師をたて筆頭家老柴田勝家に勝ちえたのか、プレゼンという側面から書いている。これらを読んでいると、プレゼンは人を動かしてこそ意義があることを知るとともにいつも前向きな思考で人を引き込む才能があってこそできたプレゼンであることも知る。
by bonjinan | 2011-03-10 10:13 | 読書