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今週の一冊、「日本の復元力」

今週は、中谷巌『日本の復元力』ダイヤモンド社(2010.5)を取り上げます。
現在の日本の姿を振り返り考え直すべきと主張する。
要点を抜き出すと「西洋的価値観から生み出されてきた科学技術や制度、思想を貪欲に吸収しつつ、それを自らの力に転化する能力(日本化能力)により世界有数の経済大国になったが「日本化能力」に陰りが見え始め「根なし草」となり、自分自身を見失う状況(ルーツの喪失)が顕著になった。今こそ自分の頭で世界に対して何ができるのか考える時期にきた」と説く。何かもの足りない感じで終わるが、わが国の状況を理解する上で役立つ。私は権利と義務感という視点からみて、西洋から権利を学んだが、義務感(世の中、世界に役立たなければならないということ)に従属する権利という関係をバランス良く体得しなかったところに多くの問題があると思っているのだが・・・。
→Moreに追記




追記
本書には世界を動かす西欧のリーダー達の根本思想としてのスチュワードシップとノブレス・オブリージュについて書かれているので書き留めておきたい。
●スチュアードシップ(stewardship)
「キリスト教世界においては一番上に神がいて、その下に人間がいて、さらにその下には管理されるべき自然があるというヒエラルキーが存在すると考える。つまり人間が自然を管理運営するのは神によって委託された仕事であると考える。これを一般的にスチュワードシップという。なお最近、環境問題のビジネス用語としても使われている。製品の開発から処分に至るまで、関係者は環境への負荷を軽減するための責任を負うという意味で、米CISCOのホームページなどでこの用語がでてくる。
●ノブレス・オブリジュ(noblesse oblige)
「西洋のエリートはノブレス・オブリージュ(高貴なるものの義務)が示すように、国のためなら死んでもよいという覚悟があった。それだけ、自分たちこそ国家の運命を背負って立つ階級だという意識が強い。それを裏返しにすれば、日本のような庶民社会のエリートと違って、西洋のエリートは大衆を見下しているとも言えるが国家戦略、経営戦略を常に練っている。」

参考:CISCO systems Homepage
by bonjinan | 2011-02-16 16:27 | 読書