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尖閣ビデオ流出問題

尖閣諸島沖の中国漁船衝突をめぐるビデオ映像は神戸海保職員がYouTubeに投稿したと自身から海保
上司に申し出があったと報道されました。100%事実と確認された訳ではありませんが、ここではこうした
問題が起こる時代的背景を考えてみたいと思います。
①ピラミッド組織の崩壊
身近なところでは核家族化で考えるとよく分かります。親は子供のすべてを把握できない。子供は子供の考
え方で動くこれと同じです。意識上の上下関係はもうとっくになくなっています。下は上に従うのは当たり前
などという前提は希薄になっているのです。新しいガバナンスが求められているのです。
特に、官庁文化は高級官僚と現場職員とではもともと天地の差のある世界でしょうから指揮命令系統の実
質的崩壊は想像に難くありません。今回の場合は、時事刻々変った外交・政治環境の中で、現場に明確な
指示を出していたのかどうかも不明確です。若し、公務員の良識だけに依存していたとするならば政府、高
級官僚の時代認識、危機管理には重大な欠陥があります。
②高度情報化時代への遅れ
インターネット社会/ネット社会は中央の管理統制を省略した中抜きの社会です。情報漏洩はいつでも起こ
りうる可能性をはらんでおり、今回のような問題はいつでも起こることを前提とした準備が必要だということ
です。紙、判子文化に慣れ親しんだ官庁社会では想像もできない世の中になっていることを認識すべきで
す。話は拡大しますが、役所はもっとも高度情報化社会に遅れた世界です。足元の行政改革断行こそ景気
対策にもなります。
③情報公開時代への事前検討不足
国民、住民にあらゆる情報を公開し国民レベルでの議論を高め合意形成を早めるようにすることは時代の
流れです。もちろん人権、国益に関係する外交・防衛案件については期間を決めて非公開とすることがあっ
てもかまわないのですが、問題はその切り分けの基準です。乱用されると政権、行政にとって不都合なこと
は覆い隠されやすく、結果としての不利益を国民が背負うことになるからで、非公開としても良い場合は、
非公開の間に生じた不都合不利益に比べて余りある利益が想定される場合のみです。従って非公開を判
断する場合は、判断者の的確な状況判断、高度な先見性が前提です。また普段の国民からの信頼が必要
になります。今回の場合は政府高官がビデオをみれば問題は一目瞭然と言っておきながら非公開とした経
緯からみて、政府の明確な経過説明を要します。軽々しい発言に問題の発端があることも認識すべきです。
by bonjinan | 2010-11-10 18:00 | 政治・経済