石川啄木が「二晩おきに夜の一時頃に切り通しの坂を上りしも勤めなればかな」と
詠んだ切通坂*を上ると学問の神様菅原道真を祀った「湯島天満宮(湯島天神)」に。
今、湯島天神で恒例の「大菊花展」が開かれています。
丹精こめて育てられた菊をたっぷり鑑賞させていただきました。

天神様も美しい菊をご覧になりさぞかしご満足のことと思います。
今が合格祈願時かも知れません。

厚物(あつもの):花弁が鱗状に幾重にも重なって咲いています。

管物(くだもの):花弁の全てが中空の管状になっています。

巴錦(ともえにしき):花弁の内側が真紅、外側が黄金色が特徴。
約200年前参勤交代のおり加賀前田公が「巴ノ菊」と命名し
葛飾北斎「菊図」の中央に描かれた名菊。

江戸菊:巴錦同様、江戸時代に各地で独特の菊が育てられた古典菊
の一つ。花弁がよじれたり向きが違ったりし、その変化が魅力とされる。
一文字:大菊のなかで唯一の一重咲き。別名、御紋章菊。

懸崖:断崖の上から垂れ下がっている様から命名されたという。

目の覚めるような薄紫、美しい大作りでした。

菊人形:NHK大河ドラマ「天地人」の兼続とお船。お見事です。
*石川啄木:1909年頃東京朝日新聞に勤務していた。
切通坂:現在の春日通リ、湯島天神と旧岩崎邸の間の切通し。