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生理的最適、生態的最適

植物の世界を長年研究されてきた宮脇先生の著書*に面白いことが書かれていた。
植物を単植栽培すると湿りすぎず乾きすぎない場所で最大の成長を示すことは容易に想像できるが、混植すると乾いたところでも最大の成長を示す場合があるという。競争相手のいない場所での成長力と競争相手がいて好立地からはじかれた場所での成長力のどちらが本来の姿と考えるべきか、ある学者が考え、前者を生理的な最適域、後者を生態的な最適域と呼んだそうです。このように地球上のすべての植物は、自然状態にあるので種の生理的最適条件から少しずらされ、少しきびしく、少し我慢を強要されて生育しているのだという。またゴルフ場の芝を調べたところ、ラフで100%芝にみえるところでも20~30%は芝と同じ生活形をもっていて成長点が地際にある草が共存しているとのこと。若し雑草を全部抜き取ってしまうと虫の襲来で全滅することがあるという。こうしてみてくると、我々個人も企業も希望としては生理的最適を望みたいところだがそうはいかない。恵まれてそれが可能だったとしても環境が変れば一気に適応できなくなってしまう。少々不満はあっても居場所を見つけたらそこで成長していくことを考えた方がよさそうである。 
*引用:宮脇昭 『緑回復の処方箋』 朝日選書(1991.6)
by bonjinan | 2009-02-09 21:48 | 読書