東山の閑静な別荘街の一角にある無鄰菴(むりんあん)庭園を訪ねた。
明治の元勲、山県有朋が1895年に建てた別荘(現在は京都市所有)。
無鄰菴入口。小路を挟んで隣は瓢亭。
書院造の母屋の中から眺める庭園。
少々歩き疲れ休ませてもらった。座った場所からは庭園の特徴とする東山を借景とした広がりはなくなるものの外界から遮断された感じでの落ち着ける眺めでした。
母屋の前から眺める庭園(名勝)。
東山を借景とし、横を流れる琵琶湖疎水を引き入れた池泉回遊式庭園。いま池泉式と書いたが山県は「従来の人は重に池をこしらえたが、自分はこれより川の方が趣致がある」と語っており、池よりも自然な流れを好んだようです。確かに池というより水がさらさら流れる庭園。造園好きの山県自らが設計し、7代目小川治兵衛が築いた庭園。山県はほかに東京目白・椿山荘、小田原・古稀庵を別荘として建て築庭している。
苔むした庭園。
無鄰菴にはウマスギゴケ、コバノチョウチンゴケなど約50種が生育。山県は「苔の青みたる中に名も知らぬくさの花の咲出でたるもめづらし・・・」と記していたことから苔を愛でていたことが知れる。
洋館の一室。
説明文に「1903年4月21日。元老・山県有朋、政友会総裁・伊藤博文、総理大臣・桂太郎、外務大臣・小村寿太郎の4人によって日露戦争開戦直前の日本の外交方針を決める無鄰菴会議が行われた」とあり。
参考:
無鄰菴ホームページ