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日本の企業(No.1)

日本の企業に関して気になるニュースを書いていこうと思います。
コーポレートガバナンスの項の続きともなるものです。

2017.7.26   連合、脱時間給容認を撤回
連合は25日、労働基準法改正案に盛る「脱時間給」制度を巡る、修正案の政労使合意を見送る方針を固めた(日経電子版)。7/13付記事で書いたように、時間当たり生産性をどう上げていくかの議論が基本としてなければ働き方改善につながらない。もし時間、場所に制約されずとも、いやむしろ本人の裁量に任せた方が大きな成果をあげそうな社員がいるならば現行制度でも対応可能だ。ただそれはほんの一握りの人だ。

2017.7.13   電通違法残業、裁判で審理
電通の違法残業事件に関し、東京簡裁は12日、同社への略式命令を不相当と判断、正式裁判を通じて審理されることになった(日経)。近年、企業は、成果主義、裁量労働制の名の下で、業務量が不明確なまま、従業員に成果だけを求めてきた。結果として、長時間会社で仕事をせざるをえない、あるいは家庭に帰っても仕事をせざるをえないような事態も起こっていた。わが国に必要なのはむしろ時間管理を徹底することから、業務改善、働き方を改善し、生産性を高める方向に動くことなのではないか。時間概念を抜きにした成果主義はかえって労働強化につながる可能性があるということだ。働き方改革は仕事のみならず家庭、個人の都合など考えた生活スタイルの改善にもつながらなければ、従来型の会社人間から脱却できず、中長期でみた生活の質の向上、何よりも国全体の活力をあげることにはならない。今、わが国にとって必要なのは単位時間当たりの生産性向上である。
(参考:熊谷徹『ドイツ人はなぜ、1年に150日休んでも仕事が回るのか』青春出版)

2017.6.28   アマゾン、国内1兆円超
日経新聞がまとめた2016年度の小売業調査では、ネット通販最大手アマゾン・ジャパンの売上高が初めて1兆円を突破(対前年度+1747億円、+17.5%)、セブン&アイホールディングなど大手小売業は半数が減収となった(日経)。

2017.6.22   日本郵政、豪子会社で4000億円損失
日本郵政の3月期決算は上記損失を出し純利益は289億円の赤字となった。日本郵政は半国営会社のようなもの。筆頭株主・財務大臣、そうそうたる社外取締役多数。国の成長戦略とうたったコーポレートガバナンスも見直した方が良いのではないか。賃金も上げず、海外事業では平気で巨額の損失計上。日本の甘い経営が笑われているのではないか。

2017.6.13   富士ゼロックスで不適切会計
またまた海外子会社で不適切会計。富士ゼロックス配下の富士ゼロックスオーストラリア、ニュージーランドで過去6年間に375億円の損失が発生していたにも関わらず富士フイルムホールデングスに報告が上がっていなかったというもの。記事では売上至上主義、売上に連動した報酬制度があげられている(日経)。一体コーポレートガバナンスとは何なのか(→流行りでしかなく、全く機能していないということ)、富士ゼロックスに限らずなぜこうも海外子会社で不祥事がおこるのか(→グループ内で担当役員任せの管理、人任せの管理が行われ、粉飾を含め表面上の数字だけの管理になっているからである。その大元は上位役員が楽をして過ごせる体制、人事をしているからだ)。

2017.6.1   公取委、アマゾンの調査終了
アマゾンジャパンが出品業者と不当な取引契約を結んだとされる問題で、公正取引委員会は1日、同社が疑いのある取引撤廃など自主的な改善を約束したため調査を終了すると発表した(時事通信)。改善を約束したから調査を終了するとはどういうことなのか。公表するしないに関わらずなぜ実態を一つ二つでも確認しないのか。こうしたことは、市場経済を歪め、生産者の利益を損なうばかりでなく経済成長を阻害するからだ。デフレ脱却と叫ぶ割にはその原因と考えられる現場調査が足りないのではないか。
*補足:正当な経済活動を通してではなく、有利な立場を利用して、他社、或いは顧客から利益を搾取することを「レントシーキング」(Rent-seeking)という。レントシーキングが蔓延れば経済全体の生産性や賃金が下がり、不平等が拡大する。

2017.5.22  世界の企業家4億人
「あらゆる場所がITでつながり、AIが広がる第4次産業革命は「小」が「大」を制する大変革期。走り出す4億人を超える起業家から次の時代を支配する企業が生まれる。」(2017.5.22日経)記事には15年の「グローバル・アントレプレナーシップ・モニター(GEM)」や各国人口統計などをもとに作成さたとされる「起業家大国」の起業家人口と(人口に占める割合%)が載っていた。
①中国:1億2000万人(9)、②インド:8700万人(7)、③インドネシア:2800万人(11)、③ブラジル:2800万人(13)、⑤米国:2300万人(7)、・・・日本:350万人(3)  以上
※産業の発展段階としての起業なのか、世界的視野でみても未来志向の起業なのか、などこの数字には疑問もあるが、「大」に頼らず「自分で」と考えている人たちであることは間違いなさそうだ。わが国の問題は、他人と同じ道を歩むことが安全、しかも大企業や公務員ならなおさら良い、他人と違うことをすることはリスクが大きい、という考えの人が多いということである。他人のやらないことの方が成功確率が高いと考える人が少ない。こうした思考の結果はすでに表れている。皆で貧乏になるのなら仕方ないという思考で、まさに失われた20年の様相なのだ。勇敢にチャレンジした人には敬意をもって救済する制度を考えてもらいたいと思う。敗者復活戦のある社会こそが活力ある社会なのだ。

2017.5.15  米WD,売却指し止め請求
米WDは14日、東芝の半導体メモリー事業の売却を巡り、売却指し止めを求めて国際商業会議所(ICC)の国際仲裁裁判所に仲裁申立書を提出した(日経)。

2017.5.15   名ばかり研究大国ニッポン
日本企業のGDP比でみた研究開発投資は、米独企業より大きいものの(日本3%台前半、米独2%台後半)、研究開発投資と営業利益の関係をみると投資効率の悪さが目立つ。内閣府の分析では、EU15カ国の企業(全産業)投じた研究開発費は、日本企業と同じ規模だが(約60兆円)、営業利益は日本企業(約100兆円)の3倍近い(250兆円超)。もう一つの特徴としてOECDの調査によると、日本の従業員500人以上の企業の研究開発費は全体の89%を占める。米国85%、フランス65%と比べて高い。ほとんどが大企業によるものでベンチャーが企業が育っていないことを裏付けている。(以上、日経)。記事は、筆者としても痛切に感じているところだ。日本の大企業はいろんなことをやっているから、これを維持するための、いわゆる改良開発がほとんどなのだ。それも目標がはっきりしていることに限られる。しかしまったく新規な事業となると疑わしくなる。それともう一つ大きな問題がある。日本の製造業においては、電機を筆頭に敗退したに等しく、四次産業をいかに育てるかが問題なのだが、依然として製造業での投資が多いことだ。非製造業分野における開発投資の少ないのが気になる(10兆円超)、米国の約50兆円とは大きな開きがある。AI、スパコン等を駆使したサービス分野ではかなり劣っている。研究開発投資は未来に向けての挑戦であって欲しい。
(補足)
山口栄一『イノベーションはなぜ途絶えたか、科学立国日本の危機』ちくま新書では「SBIRの再出発によって大学発ベンチャーをつくれ」と指摘する。近年、大企業ではコーポレートガバナンスとやらで短期的な利益率を上げることが目標化し、中長期的に新たな事業を立ち上げるための取り組みがなくなってしまった。高学歴研究者をもっと信用しそれに任せきるだけの度量が必要だろう。ただそれを支援するスポンサーは国となるのだろうが、問題は有用な研究かどうかを見抜く目利きがいるかどうか、それを上から目線でなくサポートできるかどうかが問題になる。

2017.4.22   日本郵政、のれん代一括償却
日本郵政は、買収したオーストラリアの物流小会社を巡り、最大4000億円規模ののれん代を17年3月期に一括して償却する方向で調整に入った(日経)。東芝もそうだが海外企業を買収するにあって日本企業は甘いということになる。   

2017.3.29   WH、連邦破産法申請
東芝の米原発子会社WHは29日、連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用をニューヨーク州の破産裁判所に申請した。東芝の今期の連結純損益の赤字は1兆100億円に拡大する可能性がある。東芝の現時点での試算では、今期末での債務は株主資本を6200億円上回る大幅な債務超過に陥る。銀行が重視する純資産ベースでも3400億円の債務超過となる。メモリー事業の売却で、1~2兆円規模の資金調達が不可欠となる(時事通信)。まじめに働く技術屋さん、さらには派生して起こる技術流出を考えれば、経営者の責任は極めて大きい。東芝は社会インフラ事業を中核事業として集中するとしている。これまで総合電機という表看板の裏で大半の利益を出してきた半導体部門の人たちからすると頭にくる話だろう。もしこれからも東芝が半導体部門を実質的子会社としてその利益を享受したいと考えているのだとすれば半導体新会社の株式を積極的に引き受ける投資家はいないだろうし、そうした甘えの構造の中で東芝の再建がうまくいくとは考えにくい。NANDメモリー分野では今後中国の急速な事業拡大が予想され、競争が激化するだろう。毎年、数千億規模の投資を継続的にする必要もある。どの分野も競争は熾烈なのだ。社会インフラ事業だけで十分な利益が構想されないようだと全滅する可能性すらある。 

2017.3.15  オリエンタルランド、非正規2万人を組合員に
同社の労働組合は約2万人いる非正規従業員を4月1日付で組合員にする。組合員は現在の約2900人から2万2000人程度に増える(日経)。同じ職場で働く仲間としてどう一体感を高めるのか、同一労働同一賃金化が進むのかどうか注目したい。

2017.3.15  東芝、決算報告延期
東芝は14日、同日予定していた16年4~12月期決算の発表を4月11日まで再延期すると発表した(日経ほか)。WHの巨額損失を確定できないことによるとみられるが、東芝の海外子会社買収、事業管理がいかにずさんであったかを物語るもの。多くの従業員が不安に駆られていることを思えば、経営者の責任は計り知れない。東芝における、内部統制、コーポレートガバナンスはかたちだけのものだったことが分かる。我われが一番恐れるのは、経営者の無能により、有能な研究者、まじめに働く技術屋、及び技術、ノウハウがいとも簡単に他国に流出していくことである。

2017.3.3   ROE、3年ぶり上昇
金融などを除く東証1部上場企業の16年度決算(本決算を未発表の企業は予想ベース)を集計した結果、16年度のROEは8.3%と3年ぶり上昇する見込み(3/3日経夕刊)。ただ欧米に比べ賃金が高くもないのにROEは欧米の約半分の水準。稼ぐ力をどうつけるかは依然として日本企業の課題である。

2017.1.28  東芝の再建策
東芝は27日、最注力部門としての原子力と半導体の2本柱体制を改め、原子力事業を縮小し、メモリー事業を分社化し2割程度、外部資本を受け入れる方向で見直すと発表した(日経)。メモリー事業を分社することに関しては二つの見方ができる。一つは稼ぎ頭のメモリーを外してしまって東芝本体の再生ができるのかということ、二つ目はこれとは反対に、連結子会社として東芝本体が関与し利益を吸い上げ続けることになれば子会社の自主性が損なわれ弱体化していく、即ち共倒れになるとの危惧である。こうした問題はどの企業でも直面すること。なぜ東芝は半導体事業をもっと早くに独立させなかったのか。東芝の場合、名門なるがゆえに上級職になればなるほど見栄やプライドで部門の垣根をつくり、結局は全社的経営判断ができていなかったのではないか。また政治との結びつきも考えられる。特に原子力事業は国の政策と密接に関係しており、国からの要請を受け経営上のリスクを抱え込んでいた可能性もある。ただそうだとしても経営に主体的判断があれば避けることはできたはず。どう考えても経営がダメだったというところに落ち着く。

2017.2.17  東芝株の下落
17日の東京市場、前場終値は前日比10%安の182.7円。14日からの4日間の下落率は3割近く。時価総額は7700億円前後と12月下旬から1兆円超目減りした。半導体事業の分社、株式の一部売却が3月末以降となる見込みから3月末も債務超過が解消できない可能性があり、経営再建への不安感が広がっている(日経)。経営責任であることは間違いないが、多くの従業員を抱える企業にあって経営責任の一言だけでは済まされない。我が国では成長戦略の一つとまで位置づけられたコーポレートガバナンス上の問題は何だったのか。社外取締役、監査役は機能したのかどうか、やはりお飾りに過ぎなかったのかどうかなども検証すべきである。

2017.2.23  ヤマト、宅配総量抑制へ
ヤマト運輸の労組は2017年の春季労使交渉で初めて宅配便の荷受量の抑制を求めた。人手不足とIT通販の市場拡大による物流危機で長時間労働が常態化していた。会社側もこれに応じる方向だ。この動きを捉え株価は前日比8%上昇した(日経)。健全な動きである。単に売上を伸ばすのではなく、働き方の改善と生産性向上の新たな仕組みを期待したい。
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by bonjinan | 2017-01-28 10:32 | 企業・起業 | Trackback
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