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ギルガメシュ叙事詩

『ギルガメシュ叙事詩』とは古代メソポタミアの文学作品。
先日、市民講座で上智大・月本昭男先生から解説いただいた。
お話いただいた何分の一も理解していないが以下、そのメモ。
(ギルガメシュ叙事詩概要)
古代メソポタミアの文学作品。ギルガメシュは、紀元前2600年頃、シュメールの都市国家ウルクに実在した王とされる。紀元前1800年頃、それまでにあったいくつかのギルガメシュ伝説が一つの話としてまとめられ『ギルガメシュ叙事詩』が生まれた。19世紀になり、遺跡から発掘されていた粘土板に刻まれた楔形文字が解読されたことで、今日、私たちが読めるようになった。『ギルガメシュ叙事詩』では、ギルガメシュとエンキドゥの出会い、友情、フンババ退治、女神イシュルタの誘惑と天牛、エンキドゥとの死別、永生探究の旅、冥界における死者の運命が語られる。約4000年前の昔から人は人生とはどのようなものか深く考察していたことに驚かされる。また何千年の時を経ても人の考えることはほとんど変わっていないことも知らされる。
以下、人の生き方に関連して抜粋。

古バビロニア班[Y]Ⅳ、5-15
わが友よ、誰が天に上れるというのか、
シャマッシュと共に永遠に[住]むは神のみ。
人間の[生きる]日々は数えられている。
彼が成し遂げることはすべて風に過ぎない。
あなたはここにおよんで死を恐れるのか。
あなたの勇猛果敢さは何だったのか。
あなたの前をわたしがゆこう。
あなたは口で叫べばよい、「近づけ、ひるむな」と、
もし斃(たお)れたら、わたしはわが名をあげるだろう、
ギルガメシュはかの恐ろしいフワワと戦いを交えたのだ、と。
※シャマッシュ(メソポタミアの太陽神)、フワワ(=フンババ、怪物)

古バビロニア班[M]ⅠⅠⅠ、1-14
ギルガメシュよ、お前はどこにさまよい行くか、
お前が探し求める生命をお前は見出せまい。
神々が人間を造ったとき、
彼らは人間に死をあてがい、
生命は彼ら自身の手におさめられてしまったのだ。
ギルガメシュよ、自分の腹を満たせ。
昼夜、あなた自身を喜ばせよ。
日毎、喜びの宴を繰り広げよ。
昼夜、踊って楽しむがよい。
あなたの衣を清く保つがよい。
あなたの頭[髪]を洗い、水を浴びよ。
あなたの手にすがる子供に眼をかけよ。
あなたの膝で妻が歓ぶようにするがよい。
これが人間の[なすべき]業なのだ。

(追加)
『ギルガメシュ叙事詩』では人を
「彼が成し遂げることはすべて風に過ぎない」と表現した。
『旧約聖書(詩篇103篇15-16節』では、
「人間の生涯は草のよう、
野の花のように咲きはするが、
そこに風が吹けば、失せてゆく」と表現している。
by bonjinan | 2015-01-24 20:17 | 文化・歴史